「コンクールの時、自信はありましたか?」と聞かれると、私はいつも返事に
困ります。「はい、ありました」と言うのも「いいえ、ありませんでした。」と
言うのも、何か違うような気がして…。
自信とは、自分を信じること。でも"自信"と"自分を信じる"では違う印象を受け
てしまいます。"自信がある"と言う時、その裏に「必ず、うまく弾けると思う」
という言葉を連想してしまいます。実際には、そのような思いなど全くなく、た
だ願望に向かって、ベストを尽くそうとしか、考えていなかったので、"自信が
あった"とは言えません。それでは、自信が無かったのかと言うと、そうでもな
く…。
そこで"自信"という言葉を辞書で調べてみました。"自分から自分の価値、能
力を信じる"それでは"信じる"とは?"疑わずに、真実を思い込む"あるいは、"そ
の事に関する自分の判断が正しいと思い、他の考えを入れる余地が全く無いもの
とする"それでもまだ釈然としない。そこで、"思い込む"を引いてみました。"堅
く信じ込んで、疑わなくなる"そして、そう、これなのです。"深く心に思って、
その思い通りにしようとする"。
つまり、自信とは、"自分から自分の価値、能力を疑わずに、真実と深く心に思っ
て、その思い通りにしようとする"ことでもあるのです。今まで、自信というと、
他の考えを入れない、信じ込んで疑わなくなる危険な方ばかりを想像していまし
たが、やはり、このような意味もあったのだとわかり、認識を新たにしました。
とはいえ、またいつか「自信がありましたか?」と聞かれた時に、「はい」と答
えることは、やはり出来ないような気がします。
|